アレクサンダー大王の父の墓の中に「別人の遺体」

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アレクサンダー大王の父、マケドニア王フィリッポス2世の墓について、長年信じられてきた説が覆される可能性が高まっている。近年の法医学的研究により、第1墳墓に埋葬されている遺体こそがフィリッポス2世である可能性が高いことが判明した。

フィリッポス2世 アレクサンダー大王

左がフィリッポス2世
右がアレクサンダー大王

新たな証拠と発見の詳細

•脚の重傷の痕跡:第1墳墓から発掘された成人男性の脚の骨には、左膝に大きな穴が開いており、骨が癒着して関節が動かなくなる「関節強直」の痕跡が確認された。これは、紀元前339年にフィリッポス2世が戦いで負ったとされる槍傷と一致している。 

•同伴者の遺骨:同じ第1墳墓には、18歳前後の若い女性と新生児の遺骨も発見された。これらは、フィリッポス2世の最後の妻であるクレオパトラ・エウリュディケとその子供である可能性が高いとされている。

•副葬品の再評価:第2墳墓から発見された左右で長さの異なる脛当て(グリーヴ)などの副葬品は、これまでフィリッポス2世のものと考えられてきた。しかし、最新の研究では、これらはアレクサンダー大王の異母兄弟であるフィリッポス3世アリダイオスとその妻エウリュディケのものである可能性が指摘されている。

歴史的意義と今後の展望

この新たな発見は、マケドニア王家の埋葬地に関する長年の議論に終止符を打つ可能性があり、古代ギリシャ史の理解を深める重要な手がかりとなるだろう。また、アレクサンダー大王の遺品や家族の墓所に関する研究がさらに進むことで、当時の王族の生活や文化についての知見が広がることが期待される。 

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