三毛猫の毛色を決める遺伝子発見!?

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2025年5月、九州大学とスタンフォード大学の研究チームが、三毛猫やオレンジ色の毛を持つ猫の毛色を決定する遺伝子を特定した。この発見は、猫の毛色の遺伝に関する長年の謎を解明する重要な成果。

発見の概要

研究チームは、猫のX染色体上にあるARHGAP36という遺伝子領域に約5000塩基の欠失があることを発見した。この欠失により、メラノサイト(色素細胞)でのARHGAP36遺伝子の活性が高まり、黄色や赤色の色素(フェオメラニン)の生成が促進され、オレンジ色の毛色が現れるとされている。  

性別と毛色の関係

猫の毛色遺伝はX染色体に関連しており、オス猫(XY)は1本のX染色体しか持たないため、ARHGAP36遺伝子に欠失がある場合、全身がオレンジ色になる。一方、メス猫(XX)は2本のX染色体を持ち、片方に欠失がある場合、X染色体の不活性化(ライオニゼーション)により、オレンジと黒の斑模様(サビ猫や三毛猫)になる。

遺伝子の起源と進化

このARHGAP36遺伝子の欠失は、約900年前に出現したと推定されており、世界中のオレンジ色の猫が同じ変異を共有していることが確認された。このことから、オレンジ色の毛色は古くから存在し、人間による選択繁殖の影響も受けてきた可能性がある。 

今後の展望

ARHGAP36遺伝子は、もともと神経やホルモン系の機能に関与しているとされており、毛色以外の生理的特性や行動特性への影響も考えられる。今後の研究により、猫の性格や健康状態との関連性が明らかになる可能性がある。



この研究成果は、猫の毛色の遺伝メカニズムを解明するだけでなく、哺乳類全体の遺伝学や進化の理解にも貢献する重要な発見。猫好きの方々にとっても、愛猫の毛色の由来を知る興味深い情報となるでしょう。

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