ＪＲ脱線事故の生存者、自死の選択

２０２５年４月２５日、ＪＲ福知山線脱線事故から２０年を迎えた。この事故では、乗客１０６人と運転士１人の計１０７人が亡くなったが、生存者の中にも深い心の傷を負い、その後自ら命を絶った方がいる。

岸本遼太さん

兵庫県宝塚市在住の岸本遼太さんは、２００５年４月２５日、２２歳の誕生日に京都の大学へ向かうためＪＲ福知山線に乗車し、事故に遭遇した。彼は４両目に乗っており、首の捻挫という軽傷で済んだが、事故後、心的外傷後ストレス障害（PTSD）とうつ病を発症した。ブログには「わたしはただの形骸」といった罪悪感や苦悩が綴られており、事故から３年５カ月後、自宅で自ら命を絶った。  

最愛の婚約者を失った男性

また、事故で最愛の婚約者を亡くした男性も、深い喪失感と罪悪感に苛まれ、自ら命を絶った。彼の死は、公式の犠牲者数には含まれていないが、事故の影響による“知られざる犠牲者”として報じられている。



これらの事例は、事故の直接的な被害だけでなく、その後の精神的な影響が長期にわたり続くことを示している。生存者や遺族への継続的な支援の重要性が改めて浮き彫りになっている。
事故の詳細や生存者の証言については、以下の動画をご覧ください。