2025年5月8日、東京都立川市の立川市立第三小学校で、授業中の教室に男2人が侵入し、教職員5人に暴行を加える事件が発生。幸いにも児童にけがはなく、教員4人と用務員1人が負傷。
事件の概要
警視庁によると、侵入したのは20代と40代の男性で、いずれも現行犯逮捕。40代の男は、同校に通う小学2年生の児童の母親の知人であり、事件当日の午前中に母親とともに学校を訪れ、いじめに関する相談を行っていたことが判明している。
事件の背景には、児童が受けたいじめ被害に関する保護者と学校側の対応を巡るトラブルがあったとみられている。当日は、母親が学校に相談に訪れた後、男2人が再び学校に現れ、教室や職員室に侵入し、窓ガラスを割るなどの行為に及んだとされている。
事件発生時、教室内にいた児童は「何かがバリンと割れる音がした。先生が『不審者が入ってきた。待っていて』と言われてすごく怖かった」と話しており、現場では一時的に緊張が高まった。
児童の安全と再発防止策
•即時対応と避難誘導:事件発生時、教職員は児童を体育館など安全な場所へ迅速に避難させ、教室内では机や椅子でバリケードを築くなどの対応が取られた。
•施設の安全点検と強化:事件後、校内の出入口や窓の施錠状況、監視カメラの設置状況など、施設の安全対策の再点検と強化が行われている。
•不審者対応マニュアルの見直し:文部科学省の「学校の危機管理マニュアル」などを参考に、不審者侵入時の対応手順や教職員の役割分担の明確化が進められている。
教育委員会・学校による今後の取り組み
•スクールカウンセラーの派遣:事件翌日の5月9日より、スクールカウンセラーや心理士が学校に派遣され、児童や教職員の心理的支援が行われている。
•保護者への情報提供と相談体制の強化:保護者に対して事件の詳細や対応策について説明が行われ、相談窓口の設置や連絡体制の強化が図られている。
•安全教育の充実:児童に対する安全教育の一環として、不審者対応訓練や避難訓練の実施頻度を増やし、緊急時の対応力を高める取り組みが進められている。
•教職員の研修強化:教職員を対象とした危機対応研修やメンタルヘルス研修が計画されており、緊急時の対応能力と心のケアのスキル向上が図られている。
•地域との連携強化:地域住民や保護者との連携を深め、学校周辺の見守り活動や情報共有体制の強化が進められている。
事件の詳細や教育委員会の対応については、以下の記者会見の映像をご覧ください。
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